こんにちは!オーストラリアでオーペアさんのサポートをさせてもらってるNorikoです。
今回デミペアさんから生活の記録や写真をたくさんもらったのでご紹介しますね!
ご紹介させていただくのはKayoさん。国境が閉まっている間ずっと待っておられました。
夢のオーストラリアで満点の星を絶対見る!と気合を入れてパースまで来てくれましたよ。
2年間国境が開くのをずっと待っていました!やっとオーストラリアで念願のオーペア(デミペア)に参加できて感無量です!
ちなみにデミペアとは、家賃や食費(1日3回、週7日)の代わりに週18時間、ママの代わりにベビーシッターや家事のお手伝いをする画期的なプログラムです。
1日中英語漬けなので実質無料のホームステイです!
コンテンツ
パース空港、ファミリー宅到着の夜まで
島根→東京→シドニー→パースという長い長い旅を経て、やっとパース空港に到着!
しょっぱなから空港で迷ってしまったけど無事に荷物を受け取りファミリー宅へ。
到着した夜にはお土産をステイ先ファミリーに持って行ったので、「お土産パーティ」をしました。
変顔が出来上がるフェイスマスクを家族全員にしてもらって記念写真!
日本ならではのお土産でとっても喜ばれました。
ファミリーはパパママ、10代の子供達3人です。
ティーンネージャーで難しい時もあるけれど、Kayoさんの日本でのお仕事は看護師だったので、コロコロと変化する子供たちのメンタルにもついていけるかとも思います。
デミペアの生活・お手伝いについて
Kayoさんのデミペアファミリーのお仕事スケジュールは以下の通り。
基本的にはお掃除やお洗濯などの家事がメインで週に一回のディナー作りも含まれます。
最初の数日はホストマザーが一緒にやって色々と教えてもらえるので、慣れたら簡単です。
ファミリーはみんな忙しく、仕事を全てきちんと終えたら何時にしても構わない、とかなりフレキシブルな内容になっています。
一緒に住んでいても合わない時も多いです。でもディナーは必ず全員揃って食べるので、機会があればいつもコミュニケーションを取るように心がけています!
またラッキーなことに、ホストマザーのお友達からの頼みでクリーニングジョブを紹介してもらい週に二回そちらのお宅に通っています。
どちらもオーストラリア人のお宅で新たな出会いが生まれました。
クリーニングジョブとはまた違うファミリーのお宅で掃除機やお洗濯などの家事を3時間程度します。
体力仕事だけど良い運動になりますよ。何よりお小遣いが頂けるので嬉しい!
料理好きなのでランチも作らせてもらいました。
Kayoさんはお料理が得意で大好き。
なので仕事ではなく自分の意向を汲んでもらって、夜に料理を担当した次の日は子供たちにお弁当も作られているそうです。
得意なことがあれば、こうしてどんどん小さな事でもヘルプしていかれたらママは何でも喜ばれます。
また古くなったバナナがあったので、マフィンを作ってみたり。
冷凍しておけるので、子供たちのスナックにもとっても便利ですよね。
もちろんお料理が苦手な方もたくさんおられるので、そういった方は、違った方法で、自分のやりたいちょっと得意な事でヘルプしていけたら大丈夫です!
私も料理が得意な方ではないので、苦手な方の気持ちがよ〜くわかります!なのでお料理好きな方は尊敬!
(難しい方はお料理をしなくていいファミリーとマッチングをします)
お休みの日はとにかくパースを満喫してます!
そんなお家のお仕事で平日は何かと忙しいデミペアさん。
休日や週末は何をされているのか紹介しますね!
私はファミリーに本当に恵まれていて、連休中や子供たちのスクールホリデーの時は可能な限りどこかにいっておいでと言ってもらえています!
という事らしく、
先日はロッキンハムのドルフィンスイムに行かれたようです!
お写真や動画をいただきましたが、本当に素敵!!
もう大興奮で本当に楽しかったです!
職員さんも今日は最高だったと言われるほど天気も海も綺麗で、イルカが触れるほど近く、何回も泳がせてもらいました!イルカの声もしっかりわかるほど満喫できました。
日本人のツアーではなかったですが、みなさんとても親切で、楽しむ事ができました(^^)
4月の末でしたが、ウェットスーツがしっかりしていたので全く寒くなかったそうです。
それよりもイルカと泳げることで大興奮ですよね(^^)
みなさんにも是非オススメ!
帰りにもツアーで出来たお友達とパースミントへ!
そしてツアーで出来たオーストラリア人のお友達とパースまで戻り、そのまま
「パースミント(パース造幣局)へ連れて行ってあげるよ!」
と言ってもらって何と一緒に観光もしました。
一人で行動すると新しい出会いも増えて、何があるかわかりませんよね!
また今後も盛りだくさんで、今年中にはシドニー、西オーストラリア北部のエクスマウスまで行ってジンベイザメと泳ぐツアーに参加する予定だそうです!
本当にパースを満喫されているようですね!一生に一度のワーホリ!
出来ることをたくさんやって視野をどんどん広げていってほしいです(^^)
ピナクルズのサンセットと星空ツアー
お次に頂いたお写真はピナクルズへのバスツアーで、これは特別夕方のサンセットと満点の星空を見るツアーだそうです。
こちらも日本人向けのツアーではなく現地の英語ツアー。
日本人はいないし、ガイドも英語で、ノリと、ジェスチャーで切り抜けましたが、結果みんなと仲良くなれて最高でした!
ピナクルズは私も好きな場所の一つ。世界にこんな場所があるなんて、と初めて行った時は感動しました。
太陽が沈んでいく様子。1日の終わり、サンセットはいつ見ても感動ですね。
そして星空。
涙が出るほど感動で綺麗だったそうです!
iPhone12Proで撮ったのですが、星が携帯に写るなんて!ってくらい、落ちてきそうな星空でした!
奇跡のデミペアKayoさんについて
今回紹介させていただいた、とってもアクティブなKayoさんについて少し。
Kayoさんは現在は大学院を休学し、看護師を一旦退職してのチャレンジです。
健康そうな普通の女性に見えますが、実は壮絶な難治性の病気との過去があります。そして今でも闘っています。
これまで経験してきた辛くて長い闘病生活、そしてKayoさんの強いメンタルに感動したのでシェアさせて頂きますね。
壮絶な痛みとの戦いが始まる
Kayoさんは、14歳の時に複合性局所疼痛症候群(CRPS)という神経の病気を発症しました。
それまではバスケの選手でもあり、元気で普通の女の子だったのですが、病気のきっかけは左膝の靭帯を断裂したことでした。
この複合性局所疼痛症候群という病気は痛みが半端なく、重度で長期間持続する,慢性の神経障害性疼痛だそうです。
さらに不眠と自立神経失調が日常の生活を難しいものにします。
特効薬や確実な治療法もない中で二度の手術と⾧期間の入院、そして日常生活を行うためのリハビリの生活が続きました。
脳や上半身は元気なのに、痛みで動けない、、抑うつ,不安,怒りなどの心理的苦痛は想像では計り知れないものだったでしょう。
私も初めて聞いた病名でしたが、調べれば調べるほど「痛みが一瞬たりともやわらがない」という本当に辛くて過酷な病気です。。
「この病院の小児科の看護師になりたい」と克服
痛みは投薬で軽減出来ますが量が凄いのと、副作用も酷いのが悩み。
そんな日々でしたが小児科でたくさんの仲間に出逢い、闘病生活を行った経験から、
「この病院の小児科の看護師になりたい」という強い思いと夢を与えてくれ、リハビリに励むことができました。
投薬で痛みをコントロールしつつその後、目標が叶い、念願の小児科の看護師になりました!
9年ぶり3度目に再発してしまう
しかし26 歳で9年ぶり、3 度目の再発を経験しました。
それからは引きずり落とされるようにいろんなことができなくなり、何のためにここまできたのか分からず、希望も見出せなくなりました。
神経症状が強く、麻薬を使用するような時期もありました。
もう長いスボンを着る事はおろか、スカートや布団さえも当たると痛く、水や風さえも激痛が走るようになってしまいました。。
しかしそんな時期に私を支えてくれたのは院内の図書館で借りた「世界の絶景」という本でした。
「いつか治ったら私は絶対この足でこの景色を見に行くんだ」
外に出ることさえ難しくなったあの時期に、一瞬でも現実から離れることができるあの本を見ることが唯一の救いでした。
その本にはオーストラリアの絶景もたくさんありました。
そして来る日も来る日も本を眺めるなかで「いつか治ったら私は絶対この足でこの景色を見に行くんだ」と強い思いが湧いてきたのです。
しかしながら私の病気はそう簡単には治らず、それから数年間リハビリと治療に励むことになりました。
運よく試してみた新薬が自分に合っていたようで少しづつ症状が緩和していきました。
そしてコロナ禍。その間にも夢を果たすため、時間を無駄にしないよう、一人暮らしを始め、大学院を受験し、看護師としての社会復帰を果たすことができました。
そして念願だったオーストラリアにとうとう来る事が出来ました!
かつて病院のベッドで障害者手帳の話をすらしていた頃には考えられなかった、全く新しい生活をしています。
「楽しい」と「感動」はなによりの薬!
ウェットスーツはイルカとの遊泳がなければ絶対にチャレンジできてませんでした。一番痛みが強いところが膝の部分なので、なるべく当たらないようにしてなんとか乗り切れました。
このように水や風さえも足に当たれば痛くて病院から出られなかった過去があります。
それがロングスカートまで履けるようになり、今回、ズボンを飛び越えて、イルカと一緒に泳ぎたいがためにウェットスーツに決死の覚悟で挑んだKayoさんを本当に尊敬します。
泳いでいる間は感動しすぎて不快感から逃れることができました。
私も両親も、担当医も担当理学療法士も、スイムスーツを本当に着用し抜いたことに大きな喜びを感じてくれています。
痛みを堪えながらもイルカと泳げた自分を誇らしく思います!
さいごに
色んな人生があり、10人いれば10人全く違った過去や経験、価値観があります。
でも人は人と出会う事で、違う環境に飛び込む事で性格も価値観も驚くほど変わります。
Kayoさんはよく、
『辛い過去があったからこそ今の自分がいる。周りのおかげで生かされている』
とおっしゃられます。
Kayoさんがこの病気を克服できたのは、周りへの感謝と、痛み以外の事を考えて、夢や希望、意識を高く持ち続けて真正面から向き合ったからじゃないかと思っています。
またその経験があったからこそ、一瞬たりとも人生を無駄にしたくない、と出来るだけの多くの経験をしたいという強い気持ちで、一人でオーストラリアにも来る事が出来ました。
どこに行っても、何を経験しても『生きててよかったなあ』って心の底から思えます。
私が今、目で見て、体で体験することは、みんなが支えてくれた証なので、大切にしながら、焦らず丁寧に過ごしていけたらいいなと思っています!
『生きてる心地がしないような長い時間を耐えて乗り越えて、やっと見れた景色』
って、ごくごく普通に健康に恵まれて生活をしてきた私の見るものとは全く違うんだろうなあと感じます。
自分はこんなに五体満足なのに、もっと頑張らないと、見習わないと!と勇気と元気をもらえる素晴らしいデミペアさんです。(^^)
この記事を書いたのは、デミペアの生活を紹介したい事もあったけれど本当はKayoさんの人生観を一人でも多くの方にシェアしたかったからです!
こんな病気があるんだ、と知ってもらう事と今同じ病気で悩んでいる方や、不安な方、旅行ましてや海外なんて不可能、、と感じている方に少しでも諦めずにポジティブになってもらえれば嬉しいです。