オーストラリアに住んでいれば、一度は聞いた事があるであろうセンターリンク。
そして生活保護・JobSeeker。コロナの影響で気になる方が多いのではないのでしょうか?
今日はこれについてお話しします!
コンテンツ
まずはオーストラリアの社会保障制度を知る
センターリンクとは何かというと、社会福祉を統合する政府機関です。
失業手当、シングルペアレントの生活保護手当などなど、低収入の市民を助けてくれる素晴らしい機関。
オーストラリアでは病人、高齢者、失業者、社会的弱者等への福祉が広く行き届いています。
そして移民の多いオーストラリア。
到着したばかりの永住移民のためにお仕事探しのお手伝い、コースまたはトレーニングを探して支援をしてくれるところでもあります。
なので永住権を取得すればまずセンターリンクに登録することが重要!
子供が生まれたらお金が振り込まれたり、市民権、永住ビザを持っていると様々な手当がもらえます。
例えば小さな子供がいるファミリーで、税金をATOにきちんと申請していたら(タックスリターン)ファミリータックスベネフィットと呼ばれるお金が振り込まれたりします。
子供の人数、所得や財産等により値段は変わりますが必ず申請してくださいね!
その他シングルペアレントの場合はこちらのインスタにも投稿しています。
興味のある方は覗いてみてください。
生活保護のJobSeeker(失業手当)
私はかつて、センターリンクとは働きたくないレイジーなオーストラリア人が並んでいるというよくないイメージがありましたが、(多分あるある)
コロナの影響で私もほぼ無職になったのでお世話になろうと思いました。
なかには、
『汗水働いて支払った税金を使われるなんてー!(怒)』
といい気分でない人も多いですが、(私の義母とか笑)
今まで高いタックス払っていたのだから、もらえるものはもらってオッケーです。
最近ロックダウンも多いオーストラリア。なかなか生活も厳しいですよね・・。
ワーホリさん、留学生には関係ありませんが、今後永住しない可能性もないので豆知識として、また永住権を取った方や、失業した誰かのお役に立つかも、と記録にしておきます。
ちなみに、英語では”dole“といい、“He is on the dole.”で
彼は生活保護を受けているという意味になります。
生活保護をもらえる条件いろいろ
ただお金をもらうには様々な条件があり、失業したからといって『おおそれはかわいそうに』と誰もかれもが給付をいただけるわけではありません!
・オーストラリアの市民もしくは永住権保持者
・申請時にオーストラリア国内にいること
・22歳から年金をもらえるまでの年齢
また、病気やケガで働けない場合なども申請が可能です。
そしてさらに、インカムテスト(Income tests)とアセットテスト(Asset tests)をパスする必要があります。
Income test(=自身とパートナーの収入限度額)
Income test(=自身とパートナーの所得)によってもらえるかどうか、またもらえるにしても金額が変わってきます。
例えば自分は無職でも、パートナーが2週間に$2,079.50以上稼いでいる場合はもらうことができません。※’21年7月現在
また、私も知らなかったのですが自分に2週間で$1123.17以下の収入があったとしてももらえるようです。
Assets test(=財産)
所持している家、車、ボート等にはじまり、銀行の残高、タンス預金、株、投資などの財産が多い人は給付の権利はありません。
また家を貸している人はレントなどの収入も含まれます。
上記の内容は随時変わりますので必ずチェックしてください。
>>Income and assets tests
JobSeekerっていくらもらえるの?
Job seekerの支払いは2週間ごとにセンターリンクから受け取る事が出来ます。
金額はその人の状況 (パートナーの有無、収入、子供の有無など) によって異なります。
例えば、パートナーがいて、パートナーも十分な所得がない場合は2週間ごとに最大565.4ドルもらえるようです。
ただし、タックスリターンで収入として申告する課税対象となります。
そしてここからが難題・給付には壁が立ちはだかる
しかし!
『ヤッター条件がそろってる』と小躍りしたとしても
何もしなくても、ボーッとしててもお金が振り込まれるわけではありません。
政府から給付金をもらうにはやるべきことがたくさんあります!
・就職活動をしなければいけない。
・月に一度センターリンクに顔を出す
・二週間ごとに自分とパートナーの収入を申請する
この就職活動というものが結構大変で、なんと現在(21年7月)では、月20件以上の会社にアプライすることが義務付けられています。
面接に行った企業名や連絡先の詳細を毎月センターリンク(具体的にはジョブアクティブ※以下で説明します)へ報告する必要があります。
その活動を『Mutual obligation』と呼び、直訳すると日本語では『相互義務』。
お金はあげるから、1日も早く、ちまなこになって仕事探ししなはれよ!
ということですね。
申請方法:最初のステップ
センターリンクの補助金を申請する際にはmyGovのサイトで、Create a myGOv accountより自分のアカウントを作ります。
Eメールアドレスと、携帯番号があれば簡単にできます。
Customer Reference Number(CRN)という番号が必要になります。
持っていない場合はセンターリンクの窓口に行くか、132850に電話。もしヘルスケアカードを持っていれば、そこに書いてあります。
オンラインでmyGovにサインインし、Centrelinkにリンクさせ、その後にJobSeeker Paymentを申請することができます。
さきほどのインカムテスト、アセットテストなどの質問がたくさんあります。
また、スキャンしてアップロードする書類(Notice of assessment(タックスリターンの用紙)など)もあります。
英語ができればそんなに難しくはありませんが、よくわからない人はパートナーに手伝ってもらいましょう!
全てパスすれば次のステップへ進めます。
(かなり以前にやったので違っていたり、間違っていたりするかもしれないのでチェックしてくださいね)
実際に申請してみた流れ
そしてさらに、オンライン上での作業が最初に必要です。
myGovよりjobactive(ジョブアクティブ)というまた異なる機関にリンクさせる。
※jobactiveとはまたセンターリンクとは別の機関で、お仕事探しを統括する場所。日本でいうハローワークを取り仕切っている場所です。
動画はココ→>>How to link your jobactive website account in myGov
Mutual obligationである、Job Planの必要条件をチェックし同意する。
jobactiveのインボックスにメールが来るようになります。
生活保護を申請したので、そのかわりにJob Planに同意しなさいと送られてきました。
このJob Plan というものに、毎月20の仕事にアプライすることや、それを毎月24日に申請すること、そして4週間毎にプロバイダー(詳細は以下)に面接を受ける事など、条件が書かれています。
プロバイダーと呼ばれる仕事探しを手伝ってくれる会社(日本でいうハローワーク)に登録する。
翌日、Caller ID(非通知)で電話が来ていたようで、留守電が入っていました。
内容的には『JobSeekerを受給するにはプロバイダに面接が必要なので、より詳しい個人情報を知りたい、この番号にかけ直すように』ということでした。
この留守電になぜか私は翌々日まで気づきませんでした。汗
かなり放ったらかしにしていました。笑
でも携帯にSMSが来ていて、jobactiveのインボックスのメールをチェックするように、との事で、私みたいな放ったからしの人にはありがたいシステムだなあと感じました。
そこには『あなたのプロバイダが決まりましたよ』とのお知らせ。
そしてその翌日の次のメールには『この日の何時にここに来るように』と面接の場所と日時が書かれていました。
おお、勝手にプロバイダーも決められて、面接の日時もすぐに送ってくるんだな、しかも2日後!
無職なんだからいつでも来れるだろう!といわんばかり。意外と仕事が早くてびっくりしました。
プロバイダーを変更する
メールには、プロバイダーを変更できると書いていました。
指定された場所はうちからだと少なくても車で25分はかかります。
近所にプロバイダーがないか調べてみると、徒歩圏内に2件もありました!
なんで、この近所にしてくれなかったのか、、。
プロバイダを変えたい場合は1800 314 677に電話して、変えて欲しいと伝えよ、とメールに載っていたので変えてもらうことにしました。
近所に変更したいだけなのに、なぜかたらい回し
指定された番号に連絡をしてプロバイダを変えたい、と伝えてみると、
直接プロバイダーであるAPMに連絡せよと。
そしてもらったAPMの電話番号に電話をしてみると、
『ここではできないから、この番号に電話してみて〜!』
とやたらフレンドリーにいわれました。(オーストラリアあるある)
そしてまたもらった電話番号に連絡して、『プロバイダを変えたい』と伝えると
『それはなぜ?』『何がいやだったの?』となぜか質問攻め。
いや、遠いし。って話で。
だから、ここは遠いし、徒歩圏内に2件もあるからこれらのどっちかで!
と3回くらい伝えたら「ちょっとボスに聞いてみる」と数秒待たされ結局プロバイダを変更することができました。
この近所にある2件はどう違うの?と聞いたら『それは違う会社であるということ、違いはわからない』
との回答でした。笑
無事にプロバイダを変更でき、同じ2日後に面接の予約をとってくれました。
絶対近い方がいいと思うので、遠い場所に指定されていた場合は変更することをおすすめします。
プロバイダとの面接予約がすぐに決まる
プロバイダを無事に変更したのち、すぐにプロバイダから電話がかかってきました。
『緊急なので、今日いまらから来れる?5分くらいのクイックインタビューだから』とのことでした。
何が緊急なのか知りませんが、出かける用事があったので、『何時くらいならその後ついでに行けるよ』と返事してサクッと行ってみました。
面接の内容は、レジュメはあるか、どんな仕事をしたいか、今までどんな仕事をしていたか、例のJob Plan(月に20件仕事を見つけないといけない事など)の説明とサインをしたりです。
いやいや、急に来てって言われたからレジュメはないよ、と言うと
『じゃああとでメールで送ってね!』とのこと。(結構ゆるい感じでしたw)
5分と言われていましたが、結局私もいろいろと質問があったので30分くらい話していました。
その質問とは、、。
20件も仕事をアプライする事ができるのか?
そう、自分に合った仕事を20件もみつけてアプライできるのか?ということ。
オーストラリアではずっとフリーランスで働いてきたので、これといったスキルはありません。
日本では美大を卒業してデザイナーとして働いていたので、デザインは出来ますが、もう長い間アップデートされたであろうソフトウェアに馴染みがありません。
なのでシェフ、パン職人、美容師、会計士、ビルダー、ドクター、、などの募集が多い中、できる仕事が20件も見つかるのか不明。
一応ツイッターランドで聞いてみましたが、
『応募件数をまかなうために、スキルも経験もないのに適当に応募しまくっている人が多いらしい』
とリプライしてくれた方がいました。
やっぱそんなの意味ないですよね。。チェックしなきゃいけない経営者の仕事増やしてるっていう。
面接官には『今はコロナも落ち着いているから、応募も増えているよ、See how it goes! 』と明るく言い放たれました。笑
その他の選択
その他、給付してもらうのに職業訓練校のような学校に行ったり、ビジネスオーナーを目指すスクールなどもあるそうです。
・NEIS = New Business Assistanceに参加する。
詳しくはココ→New Business Assistance with NEIS
・SEE = Skills for Education and Employment Programに参加する。
詳しくはココ→The Skills for Education and Employment (SEE) program
SEE Programでは、英語や計算方法を習うようです。恐らくオーストラリアに移民したての方や、英語がまだ初心者ならよいのではと思います。
これはどうなの、と面接時に担当者に聞いたら”Your English is fine!”と言い放たれ、SEE Programは行かなくてよいと言われました。
NEISはスモールビジネスを始めるための学習が出来るようです。これならマーケティングなどの勉強ができるかもしれない、と興味が湧きましたが『現在コロナで募集はしていないかも』と言われました。(なんじゃそれ!w)
結論:ということで、恐らくJobSeekerはもらわない
ことにしました。
なぜなら、センターリンクのペイメントのところをチェックすると、どうも私はマックスである$565.4ではなくて、その半分以下!
てことで月に$500ちょっとの給付となります。
一応センターリンクに電話で聞いてみると、『旦那さんがお給料もらっているから』だそう。
え、20件もちまなこになってアプライして、面接して、それでこの金額。。
もちろんありがたい金額ではありますが、夫に相談すると“Waste of time”(時間のむだw)と言われました。
※jobactiveで募集しているお仕事はこちらでチェックできます
>>jobactive
庶民の味方JobSeeker、もらえるならもらいたいと下心満々で申請してみましたが、世の中そんなに甘くはありませんでした。
ですがシングルペアレントや、移住したての方はスキルを磨きに学校に行けるのでよいと思います!
またお給料をもらっていても、生活保護として少しは毎月の助けになるので条件が合うようなら申請してみればよいかもしれません。
レジュメを送る必要があるのでよければこちらも参考にしてくださいね。
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