こんにちは!オーストラリア在住20年のNoriko(@genkifamily7)です。
今回はワーホリやオーペアとは関係ありませんがそのまま永住された方のために、役立つオーストラリアの社会福祉制度の一環をご紹介します。
NEISはNew Enterprise Incentive Schemeの略で、日本語では『新規事業支援』。
実行可能なビジネスアイデアを持っている人、すでにビジネスを始めている人なら
受講できます。
政府が資金を賄ってくれる(=完全に無料)プログラムです。
結論から言うと、本当にオススメのプログラム。
無料に勝るものはなし!
ですが何故か日本語で紹介されている機会があまりないようなので紹介しておきます。
コンテンツ
NEISって知ってる?
簡単に説明すると、参加者は4週間の起業トレーニングの後
9ヶ月間の間に『ビジネスプログラム』として自分のビジネスを開始し、
12か月間のメンタリングサポートを受ける事が出来ます。
さらにトレーニングが始まってからは9か月間の収入サポート(マックスで2週間に$629.50)をもらえます。
給付される額はJobSeekeがベースとなるので、人により変わると思います。
オーストラリア、何てよい国!
すでにビジネスアイデアがあり、起業をしたい方はお役に立つこと間違いなしなので読み進めていってください。
どうして無料なの?
まず、オーストラリアは日本に比べ個人事業主が多い国だと言えます。
日本では脱サラやスタートアップは特別な事だと思われる風潮にあるかもしれませんが、
ここオーストラリアでは、ごくごく普通に起業ができ、簡単にオンラインでビジネスナンバーも取得できます。
2019年のSmall Business Countsの資料によると、
中小企業はオーストラリアの国内総利益の35%を占め
オーストラリアの労働力の44%を雇用しています。
総雇用企業877,744のうち、823,551は中小企業(93.8%)であり
そのうち627,932は、零細企業(76.2%)と呼ばれる1〜4人しか雇用していない企業です。
まとめると、オーストラリア企業の9.7割以上は20人以下の中小企業であり、約2人に1人は中小企業に勤務し、その中でも7割以上は零細企業。
ですが、大きな会社だから儲かっているというわけでなく
以下の図を見ると7〜8割の起業が最低でも$50K(400万以上)の売り上げがあり、4割の企業は何と$200K以上(1600万円)の総売上があります。
アイデアのある人はどんどん起業し、稼いで税金を納めてくださいという事であるかも。。
起業を支援するNEISは
オーストラリア連邦政府が提供している自営業プログラムであり、フルタイムの仕事を得る代わりの選択肢とし、失業者が自営業の機会を探求するのを支援することを目的としています。
政府機関である、『Department of Education, Skills and Employment』(教育·職業技能省)が資金を提供しています。
NEISを受講できる条件
NEISはある一定の条件があり、誰でも受講できるわけではありません。
・実行可能で明確なビジネスアイデアを持っている
・NEISを開始するときは18歳以上である
・NEISトレーニングに参加し、提案されたNEISビジネス下で働くこと
・解雇されていない破産者ではありません
・過去12か月間にNEISアシスタンスを受けていません
・オーストラリア人または永住権を持っている
・ワーキングホリデービザや、留学生ではないこと
一番大切なのは、
明確なビジネスアイデアを持っているもしくはすでにそのビジネスに着手している
ことです。
ぼんやりと『起業したいな』では参加することはできません。
そしてそのビジネスはどういったものなのか、を詳しく説明する必要があります。
NEISで提供してくれること
・中小企業経営、ビジネススキル、ビジネスプラン開発のトレーニング
=業界リサーチ、分析やマーケティング手法についてのスタディ
・JobSeekerの支払いに相当する9か月の手当*
=シングルペアレント補償などすでに政府からの手当がある場合は
それよりも低額になるので、変更する必要なし
・事業運営初年度の事業アドバイスとメンタリング。
=メンターと呼ばれる起業のプロが1年間アドバイスしてくれる。
・Entrepreneurship and new businessのサーティフケート3(BSB30220)
=無事に終了するとサーティフケート(証明書)がもらえます。
このトレーニングの間、パートタイムのアルバイトをしてお金を稼ぐ事も可能です。
ですが制限があり、週に25時間、$600までと決まっています。
なのでバイトをしながらでも、このトレーニングを受けることが可能です。
個人的にはビジネスアイデアがあるなら、とても良プログラムだと思います!注意点は政府からお金をもらいながら学ばせてもらっているという気持ちを忘れず、常にゴールを目指し、必ず出席やレポート、課題を怠らないようにしましょう。
※実際にオリエンテーションに参加した模様をこちらのブログに書いています。