《6月29日》ここパースにて、デルタ株の影響(3人の市中感染者)が現れたため、4日間のロックダウンとなりました。
オーストラリアは現在どうなっているのか、市民はどんな気持ちでいるのか、これからどうなるのか、まとめてみたいと思います。
コンテンツ
パースが再び4日間のロックダウン
パース、ピール地区、6月28日深夜12時から4日間のロックダウン。
前夜の午後8時半に西オーストラリア州マーク・マクガワン首相が緊急記者会見を開き『今夜から』と発表がありました。
いつものように、本当に急です。。
規制は以下の通りです。
・マスク着用義務
・学校、デイケアはオープン。
・レストランはtake awayのみ。
・カジノ、ジム、ネイルサロン、ビューティーサロンクローズ。
・散歩や外のエクササイズは一時間。
・家に訪問者禁止、移動制限距離は5キロ圏内。
記者会見では
『なぜ死者も出ていないのに、たった3人でロックダウンをしくのか』との質問で
州首相は『それは、さらに陽性者が増えて収集がつかなくなれば、もっと長くきついロックダウンをせざるを得なくなってしまうかもしれないから。』
と回答されていました。
デイケア(保育園)や学校がオープンなのは試験の時期なのと、エッセンシャルワーカーのためです。
ここ数日、ドライブスルーコロナ検査場は、どこも行列が出来ています。
オーストラリアでは陽性者の追跡が行われているので、こちらのサイトで確認できます。
リストの一番最初に載っている場所に行かれた方は、すぐにテストをして14日間の自粛が必要です。
オーストラリアのロックダウン現状
『オーストラリアは感染者0でマスクも誰もしていない世界で一番平和な場所』
から一転、急遽『マスク着用義務』『ロックダウン』と日々状況が変わってきました。
・QLD州:ブリズベン・ゴールドコースト:29日午後6時より3日間ロックダウン
・NT:ダーウィン:5日間のロックダウン中
・WA州:パース:4日間のロックダウン中
・NSW:シドニー:2週間のロックダウン中
豪州の各州の州境の規制や制限などに関しては、感染状況次第ですぐに変更されます。 国内で出張や旅行など予定・検討されている方は、行き先の規制情報によく注意してください。
サウスオーストラリア州(アデレード)、ビクトリア州(メルボルン)、タスマニア州は現在は平和。7月4日からニュージーランドとの自粛規制なしのトラベルバブルが再開されるようです。
パース市民の意見
Facebookのマーク・マクガワン(Mark McGowan)州首相の投稿ーロックダウンの発表についてのコメントで、パース市民はどういった考えなのかがよくわかります。
(常に西オーストラリア州についてアップデートされているFacebookはこちら)
誰でも書き込めるので、目に余るアンチ・陰謀論的なコメントはフィルターをされているかもしれませんが。
書き込まれた声は以下のようなものです。
賛成派(多数)
・ありがとう州首相!NSW州(シドニー)もWAのようにこうしてすぐに対応したら、2週間もロックダウンしなくてよいのに
・数人の感染者の時点で封じ込みに踏み切る素早い対応は、素晴らしい。
・ロックダウンはいやだけど、仕方がない!その代わり普段は本当に安心して暮らせているし。
・経済より命を優先するのはさすがだ!
残念派
・ブルームに車で来て、数日後に子供達が飛行機で来て会う予定だったのに、すべてキャンセルだ
・パースに観光に行く予定だったけど、飛行機代も返金ない!
・このキャンセル料はWA州が支払うべきでは?
反対派
・ウイルスは何をどうしても防ぐことは無理。ロックダウンが答えじゃない。いつになったら政府は共存することを学ぶのか
・冗談でしょう!どうやってうちのスモールビジネスを続けていけばいいの?
・スタッフにも支払えないし、家のローンも支払えない
陰謀論派
・もちろん7月2日までロックダウンをするよ。緊急事態宣言を続けないと誰もワクチンを打ちたがらないからね。
ロックダウンが問題解決になるわけではない
厳しい鎖国制度で初期の『封じ込み』で当初は成功を収めたオーストラリア。
ここ最近はこれがどれだけ長く続くことができるのか疑問に思います。
「私たちは国を離れることができず、人々が入国することもできず、定期的に封鎖されてしまい、莫大な費用がかかる」という記事が出ていました。
オーストラリア人がこれらの散発的な生活の混乱にうんざりしている兆候はすでにあります。
Sydney in lockdown, borders shut and hardly anyone vaccinated. How long can Australia go on like this?
日曜日には、外出禁止令にもかかわらず、ボンダイビーチで大勢の人が見られました。
屋外での運動は許可されていますが、ボンダイの画像では、人々が冬の太陽を浴びてベンチに座って飲み物を飲んでいる様子が映っていました。
また、国境を閉鎖することは人々の精神的健康に大きな影響を与えています。
海外で家族の絆を持つオーストラリア人・永住者の数も多く、は何百万もの人々の精神的健康に大きな影響を与えているはずです。
世界からはオーストラリアは『乗り遅れている』
世界からは『オーストラリアはコロナとの共存に乗り遅れている』と
《オーストラリアのCOVID自己満足(CNN)》などと言われているのをご存知ですか?
ロックダウンの効果はある。それは米ニューヨークでも同様、しかし長期的な解決にはならない。戦略として続けるべきでない。
非常事態が終了し、完全に日常を取り戻したアメリカ・ニューヨーク、そして今だに鎖国とロックダウンを続けるオーストラリアの現状が対比されています。
悲惨な状況を経験し1年半以上もトラウマに耐えてきたニューヨーカー。コロナで愛する人を失っていない地元の人を見つけるのは難しいでしょう。
‘Come on, Australia, this is embarrassing now’
対照的に、過去15か月間、かつてのオーストラリアは幸運でした。コロナはゼロでうらやましいCOVIDパラダイスと見なされていました。必要な厳しい封鎖と国境の閉鎖により、感染率は低く抑えられ、死亡者数は1000人未満でした。
しかし、5月に感染性の高いデルタ株がオーストラリアの海岸に到着したとき、ついに運が尽きたように見えます。
ニューヨークとオーストラリアの経験の違いは、悲惨な状況のトラウマが、一方ではワクチン接種を受ける動機を刺激し、(ニューヨークの人口の65%は完全にワクチン接種を受けている)
他方(オーストラリア)では平和すぎたあまり、ウイルスの危機感はなく、ワクチンに対し無関心となってしまった、ということ。
オーストラリアは、人口のたった4.8%が必要な2回の投与を受けたことで遅れをとっています。
オーストラリア連邦政府は、「ここオーストラリアではウイルスを管理している」という事実により、ワクチン展開に関する緊急性が欠如されました。
ニューヨーカーは、ウイルスを最初から真剣に受け止め、長期的な管理方法を計画していたため、比較的正常な生活を楽しんでいる、と記事には書いてあります。
Vaccine hesitancy
ワクチンに対しては”Vaccine hesitancy”が、流行語になっているほど。
オーストラリアではワクチンを拒否する人が多いのです。
なぜオーストラリアではここまでワクチン接種率が遅れているのか。
それは前述の「国内の陽性感染者はゼロ、死者もなく非常に平和だったため危機感がない」という事と、
4月に、オックスフォード・アストラゼネカワクチンが血栓を含む非常にまれな血液障害の副作用に関連していると大きなニュースがありました。
それ以来、シドニー・モーニング・ヘラルドとザ・エイジが調査会社Resolve Strategicを使って行ったある調査によると、調査対象の成人の15%が「まったくありそうにない」、
14%が今後数か月の間に予防接種を受ける可能性が「ほとんどない」ことがわかりました。
しかしスコット・モリソン首相率いる連邦政府は、国境を再開する前に、集団免疫(人口の約80%がワクチン接種される時点)に到達することを望んでいると述べています。
モリソン首相は以前、国境再開は2022年半ばまでではないかもしれないと述べましたが、
最近では、2022年のクリスマスの再開を約束することさえできないと・・。
オーストラリアは人口の4%強に完全にワクチンを接種していますが、米国では46%以上、英国では47%以上です。
職種によってワクチン義務化
6月28日にスコットモリソン首相は
コロナウイルスのワクチン接種を高齢者介護労働者に義務付けると発表しました。
9月中旬までに初回投与を受ける予定です。
さいごに
こうして見ていくと、一体オーストラリアはいつ国境が開くのか謎ですね・・。
オーストラリアは資源大国なので、経済は回っていますが
家族に会えない、国際遠距離恋愛をしている方もまだ大勢いる中、いつまで鎖国を続けるのでしょうか。
今できることを精一杯していくしかない現状ではあります。
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