オーストラリアの最低賃金が上がりました!7月1日より$19.84。

オーストラリアのお給料は職種別に最低賃金が法律で決まっています。

Au pair
Au pair

オーストラリアって物価が高いですよね。

その分最低賃金の高さも世界でトップクラスだよ!

ノリコ
ノリコ

2020年7月から適用されるオーストラリアの最低賃金は、

$19.84/時給

もしくは、

$740.80 /週

カジュアルは25%増し
となります。

昨年より1.75%増しとなりました。

The National Minimum Wage applies to employees not covered by an award or registered agreement. This is the minimum pay rate provided by the Fair Work Act 2009 and is reviewed each year.

As of 1 July 2020 the national minimum wage is $19.84 per hour or $753.80 per week.

Fair work Ombudsman

実際にオーストラリアの最低賃金は毎年上がっています。

また深夜早朝は割増時給が適応され、
さらに週末は1.2~1.5倍、祝日は2倍、と割増の時給が適用されます。


ちなみにワーホリさんはこれに所得税15%を差し引いたものが手取りとなります。

このように、稼ぎにオーストラリアに来る人もいるほど。

ひと昔前は「出稼ぎワーホリ」という言葉も流行りましたよね。

確かに土日祝日にアルバイトをすれば日本以上に稼ぐことが可能でしょう。
特にクリスマス、大晦日などかなりお給料は跳ね上がります。

そんなに高時給なら仕事さえゲット出来れば生活には困らなさそう。

ところで実態はどうなの?

オーストラリアのジャパレスで働く 最低賃金はいくら?

日本人ワーホリを使っている企業(特に日本食レストラン:通称ジャパレスや留学エージェント、ツアー会社など)は多く、仕事は簡単に見つかると思います。

が、実態として最低賃金以下で雇っているところもまだまだ多いそうです。

日本から到着したばかりのワーホリや留学生の
「ローカルでは働けないでしょ、英語も全然話せないし」と足元を見られて
違法な賃金で働かせている企業も多いとか。

これは日本人ワーホリだけではありません。移民の多いオーストラリアならではの問題です。

なぜ、違法労働がまかり通っているのかというと、安く働いて欲しいお店側(経営者)と安くても働きたい働き手側(ワーホリ・移民)の需要と供給が一致してしまっているから。

また、ローカルでも$20以下で求人をしているカフェやレストランは少なからずあります。

以下はIndeedというジョブサーチのサイトですが、大都市では時給が安い傾向にあるようです。

ひと昔前は本当に酷かったように思いますが、数年前からシドニーやメルボルンなどでジャパレスなどがよく摘発されてきました。

現在は以前に比べたら合法で雇うレストランは増えているのが現状だと思います。

とはいえ、まだまだ最低賃金以下で働いているワーホリも多いようで特にシドニーやメルボルンなどの大都市では学生も多く、以前は$15以下で働いていたというオーペアさんからの話もよく聞きます。

よく言われるのが、

正規で働きたいならパースに来ること。

確かにパースは雇用条件などが企業に対して厳しいので
法律に基づいた求人が多く、一度仕事をゲットをすることが出来れば
安定した収入を得ることが出来ると感じます。

労働条件や給料がおかしい?と思ったら。

最近はインターネットのおかげで誰でも正しい情報を得る事が出来てきましたね。

よく『Fair Workへ相談すべき』というアドバイスをされている記事などを見かけます。

Fair Workは日本でいう政府の「労働基準局」的存在です。給与未払い等の職場のあらゆる問題に対して、母国語で対応しています。

Fair Workは日本でいう「労働基準局」的存在です。職場のあらゆる問題に対して、母国語で対応しています。

Fair Work 日本語

ここで注意して頂きたいのは、最近は猫も杓子もフェアワーク、フェアワークと言っているようですが、この機関は

ワーホリの駆け込み寺ではありません。

『ファームに行ったのに、思っていたのと違うかった』
『歩合制で思っていたより稼げなかった』
『バイトに入れてもらえない、、』等々、

そんな内容で気軽にフェアワークに連絡するワーホリも少なからずいるそうです。

本当にフェアワークに相談するべき内容なのか
どのような違法行為があるのか、被害額はいくらなのか等のまとまった詳細を用意してから連絡しましょう。

また初めから最低賃金以下と知りながら働いていたにも関わらず
オーナーに相談もなく裁判となっても
それを逆に突かれてしまうこともあります。

何かおかしいと感じたら
必ず先にオーナーに聞いて確認してみましょう!

せっかくのワーホリの1年を長引く裁判と弁護士費用で終わらしたくないですよね。

合法で働く権利はもちろんあります。

特に悪質ファームなどはきちんとしたお給料が支払われていなかったり、Superannuation(年金)を払っていない場合もあるそうなので「おかしいな」と思えばボスに聞いてみることが大切です。

これらは全て、後々問題にならないよう
各自責任を持って仕事を探す時に確認するようにしてください。

きちんとした会社では Tax File number やSuperannuationなどの書類を交わされるようになっています。 

ジャパレスオーナーからの裏事情

このようにオーストラリアでは最低賃金がびっくりする位高く、雇用者は守られている反面
経営者からすると、人を雇用する事が簡単ではありません。

という事は、 ワーホリを雇うことに非常にシビアにならざるを得ない ようです。

雇用条件に契約期間が長かったり、英語力が低すぎると雇ってもらえないなど、条件が厳しい仕事があるのはそのためです。

中にはジャパレスだけどワーホリビザでは働かせてもらえないところもあります。

※職種にもよりますがパートタイムで人を雇うと少なくとも月に$4000のコストがかかります。

合法の企業ですと、タックス、年金や有給休暇なども含めお給料の1.4倍は経営者側が支払っている計算になります。


それだけリスクを負うなら英語の出来る、長く働いてくれる永住者を雇いたいというのが本音だそうです。

もちろん全てのワーホリではありませんが
任された仕事も出来ないのに、二言目には『フェアワーク』
でさらによく聞くのが

”最低半年は働けると約束されたのに、2ヶ月で辞めてしまった。”

などどいう責任感のない残念な話です。

約束していた期間を守らない、いきなり来なくなる、というワーホリが少なくないらしく
そういったことが続けばオーナーとしては永住者か学生ビザ保持者のみ雇用したいと思ってしまいますよね。


お互いにきちんと約束を守ったり任された仕事をこなすのは基本です。

経営者も雇用者側も、一人一人が責任を持ってよい環境で働けるよう改善していけたらいいですね。